本屋さんで衝動買いした一冊。帯にやられた!オールナイトニッポン0の水曜パーソナリティ佐久間さんが一気読みするくらいだから相当面白いのだろうと期待値高めで購入。結果、私も一気読み(車の点検の待ち時間で。なんという時間の有効活用)。
【感想】
「これやばい」という表現は、とても良い、とても悪いのどちらにも使える。
この本は面白いから、いい意味でのやばい本。しかし登場人物の一人(かなり重要な人物)は、悪いほうの「やばい」ヤツ(あえて「人」ではなく)。サイコパスってこんな人なのかな。
・・・とここまで書いて、ネタバレに限りなく近いと反省。
主人公、三島玲央はクイズ番組「Q-1グランプリ」で本庄絆と対戦する。優勝すれば初代覇者。賞金1千万円。
最後の一問で「事件」は起こる。
三島玲央はクイズを崇高な競技として、そして自分を作り上げてきた歴史として向き合い戦ってきた。しかし、本庄絆のクイズに対する考え方は、三島の、そして私の想像の範疇を超えていた。どちらが正解とかではない。ただひとつ。本庄の心に闇を感じた。
この本はエンタメの部類に入ると思うが、学ぶこともある。
一生懸命に、誠実に取り組んでいる人を上から目線であざ笑う人、他人の積み上げてきた成果のいいトコだけかっさらう人。自分より能力のある人を陥れて、自分の能力が上がったと勘違いする人。立場の弱い人に偉ぶる人。
絶対関わっちゃだめ!新社会人に特に伝えたい。
もし本庄みたいな根性ねじ曲がったヤツに遭遇したら、むかつくエネルギーがもったいないので右から左へ受け流すことをおすすめします。
さらにアドバイスできることは「逃げること」。そして反面教師にしていくこと。
夢中で読んでも、すかっとするラストではないけれど、確実にはまります、この本!