12月は、代々木上原と名古屋で整理収納アドバイザー準1級講座がありました。新幹線や高速バス、電車など公共交通機関に乗れるのが嬉しい。なぜなら読書が進むから。
今回の旅のお供は半沢直樹でお馴染み、池井戸潤さんの小説。実は小説を読むのは初めてでした。
【ざっくりあらすじ】
小規模運輸会社赤松運輸のトラックのタイヤが取れて通行人を直撃。幼い子供を残して若い母親が亡くなった。
整備不良ということで片付けられそうになったが、赤松運輸の社長、赤松徳郎はどうしても納得がいかない。小さな証拠を積み重ね、大企業であるホープ自動車を相手に闘うというストーリー。
半沢直樹のようなテンポの良さを期待していましたが、「人の命」をいう主軸ゆえ、重々しいストーリーでした。とはいえ、弱いものが強いものに打ち勝つ、というラストに安堵できました。4/5くらいは苦しい展開です。
このストーリーを読んですぐ、あれ?これまるっきりのフィクションじゃないなと気づき検索しました(モデルになった事件は小説のラストとは大きく異なります)。
いくら優秀な技術者が作った自動車でも、間違いはゼロにはなりません。人はかならず間違います。
だからこそその時に隠してはいけないです、絶対。
もうひとつ。
大きな組織になればなるほど、罪はなかったことにされたり、弱いものに転嫁されがちです。
では小さな存在はもの言えぬまま罪をかぶらなければならないのでしょうか。
この本を読んで、もうひとつの事件を思い出しました。厚労省の官僚だった村木厚子さんの冤罪事件です。本当に強い人とは、悪くないものに簡単に謝らない人だと私は考えます。闘うことを諦めて謝るのは本当にラクです。私はとても弱いから「ん?」と思ってもヘラヘラしたり、簡単に謝ってしまいます。それは自分を信じてないからとも言えます。とりあえず謝って終わりにしちゃえ!的な。
この本を読んで、そんな自分から少しだけでも卒業したいと思いました。
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